アメリカ医療保険事情
妊娠前は特に気にしていなかった保険。
アメリカは日本と違い、国民皆保険ではありません😵
いちお国民皆保険を目指しているため、オバマケアとか、あるにはあるのですが、永住権が必要であったり、高齢者や貧困層への救済措置であるため、普通の人は民間保険に入ります💡
実際私は主人の会社で提携している保険に入っています。
これも同じ保険会社でも、州によって、会社によって、保険会社が提示している保険内容、保険種類は異なります。
アメリカの場合、医療費がバカ高いので、就職・転職などを考えるときに、その会社がどんな保険会社と提携しているのかを考えることも重要なポイントなのではと思います。
たとえば、年間基本給100,000ドルのオファーがあったとしても、その会社の提携保険会社の契約内容が年間10,000ドルの場合と、年間基本給95,000ドルで提携保険会社が年間3,000ドルの場合で、保険内容が同じであれば後者のほうが実質的な年収が高くなります💡
日本でいうと福利厚生として、住宅手当が手厚いか否かなど、毎月かかる大きな固定費をいかに減らせるか、どのくらいカバーしてくれるかも会社を決めるときの重要な判断材料になるのと同じで、アメリカの場合は医療費が高いので、住宅費と並んで、保険会社への保険料の支払いが自分の生活の固定費の大きな割合を占めているため、保険も重要な判断材料の一つです💡
本題に入っていくと、私はこれまで保険に関しては、入ってるから大丈夫でしょと、気にしていなかったのですが、先日妊娠して初めてアメリカの病院に行き、数日後その請求書がきたのですが、見てびっくり😱
保険に入っていればタダだと聞いていた診療費が保険適用後で150ドルも請求されていて、結構高い😱
え?なんで?と思いオロオロしてましたが、いかんせん、まずは英語の請求書の見方すらよくわからない。。。
言葉の定義がわからない、deductibleってなんだ???と😵
これまでは主人に甘えて、面倒な調べ物は主人が調べてくれていたので、問題なく過ごしていたのですが、今後のアメリカでの子育てを考えるとさすがにある程度知識が必要だと思い、勉強してみました💡💡💡
💓in-networkとout-of-network💓
まずはin-networkとout-of-network。これは医療機関にかかる時に初めに出てくる用語です💡
in-networkとは自分の保険が適用される医師や病院。
out-of-networkとは保険は適用されることがあるが、カバー率が低い医師や病院。
ここで注意が必要なのが、例えば、緊急で病院に行った場合、in-networkの病院だと思って行っても、医師によっては保険適用外のことあること。
極端な話、緊急で病院に行き手術となった場合に、執刀医がout-of-networkで、高額請求されたということがありえます👾👾👾
アメリカのコメディドラマで『緊急手術で手術台に上がったのに、執刀医がout-of-networkで手術できない!OH、MY、GOD!』という話がありました👻
なんでも自己責任なアメリカ。保険適用されるかどうかは自分で保険の中身をしっかり確認しておくことが重要です🔆
ここまでは基本中の基本ですが、ここからはアメリカ独特の保険制度について見ていきます❗️
💓deductible💓
このdeductibleと言うのが曲者でした👾
私は請求の仕組み、保険の仕組みが全く分かっていなかったので、請求書を見てびっくりしたのですが、アメリカの保険契約を考える時にこの金額がいくらかどうかというのも重要なポイントの一つです💡💡💡
deductibleとは一般的に免責額と訳されていますが、「自分が加入している保険が適用される一定の金額までは自己負担となる金額」です。
言葉で定義するとわかりにくいのですが、私の保険の場合でいうと、このdeductibleが500ドルとなっていました。
この場合どうなるかというと、医療費の自己負担金額が年間500ドルに達するまでは自己負担、それ以降は、coinsurance(自己負担割合)に応じて自己負担の割合が決まるというものです。
つまり、私の場合は、500ドルに達していなかったので、普通にそれなりの金額が請求されていたということでした。
病院でお医者さんに、「保険入っていますか?保険に入っていれば、血液検査はただなので、しておきましょうか。」と言われ、血液検査をしたのですが、それも請求されていてびっくりしたのですが、なるほど、お医者さんが言っていたのは、deductibleを考慮した後の話なのかと納得いきました。
「保険に入っていれば妊婦の検診料はただだよ」という話もこういうことかとようやくわかりました。
deductibleの金額に達した後に発生するcoinsurance(自己負担割合)ですが、これはものによってはタダになるものもあれば、1割などの負担になるものもあるという感じです💡
大抵、1-2割などに設定されているので、deductibleの後の診療費は緩やかなカーブを描くイメージですね❗️
当然このdeductibleの設定金額によって年間の支払保険料が異なってくるので、年間の保険料との天秤になりますが、in-networkの医師でも保険適用後の金額はそれなりに請求されるので、妊娠や出産を控えた人はこの設定金額が低い方がいい気がします✨✨
💓out-of-pocket maximum💓
このout-of-pocket maximumとは、最大自己負担額と訳され、その名の通り、この金額を超えるそれ以上の医療費は保険ですべてまかなわれるというものです💡
もちろん保険料が変わってきますが、この金額も低い方がいいですね😊
💓co-payment💓
このco-paymentとは、都度かかる固定の診察料のようなものです。例えば、初診料が25ドルと固定のように、診察はいくらなど決まっている金額を指しています💡
ここまでで記載したdeductible、out-of-pocket maximum、co-paymentをおさえれば、ひとまずはアメリカの保険を考える時の基本が理解できるかと思います✨✨✨
以上で保険の基本をおさえたので、ここからは実際の請求書の見方について見ていきたいと思います💡
私はUnited Health Care(UHC)の保険に入っていますが、請求書を見るとまた分からない用語が出てきました。一つずつ用語を調べるとこんな感じでした。
amount billed(医療提供者からの提示金額。ディスカウント前の金額。)、plan discounts(保険会社が医療提供者との間で合意した請求額)your plan paid(保険でカバーされる金額)。
ここでまたアメリカの医療制度で独特なのが、医療費が「医師と保険会社の合意」で決まること。
例えば、血液検査をした場合、医師がこのくらいかなぁと300ドル請求したとします。それに対し、保険会社は、いやいや、それは高いでしょ、150ドルしか払いませんよと交渉し、二者間で交渉が成立した金額がplan discounts💡
アメリカで医療を受ける場合に最重要となるin-networkですが、医師の側からすると当然高い医療費を請求したいが、交渉に応じないとin-networkの医師にしてもらえなくなり、in-networkの医師にしてもらえなければそもそも患者が来ない。
保険会社からすると、医師の支払金額を鵜呑みにすると当然会社の医療費負担額が大きくなるが、一方でin-networkの医師が少ないとそもそも保険に入ってもらえない。
両者のパワーバランスで決まりますが、相互に交渉に応じるインセンティブがあるので成り立つものです🌟
その他の細かい請求内容は、受けた医療サービスの内容によって当然中身が異なるので、都度請求されている内容の単語を調べるとともに、何の検査を受けたかなどと照らし合わせます。
請求されているものの中にはこんな検査していないというようなものもあるので、きちんと毎回確認して、必要があれば保険会社に確認し、請求金額を支払うことが重要です。まだありませんが、診療項目を間違って金額を請求するということもあるようなので、この辺も自己責任。自分で確認することが重要です🌟🌟🌟
日本みたいに、国民皆保険で、医療費は高齢者以外は3割負担で、高額医療は補助が出るというような安心な制度はアメリカにはないので、今日書いたあたりは理解することが必要かなと思いました😊❗️❗️
逆にこのくらいを理解していれば、アメリカで医療サービスを受けるのにそんなにドキドキしたりすることもなくなるかと思うので、医療制度の概要をおさえ、あとは妊娠出産にあたり自分の保険がどの程度のことまでカバーされているのかをあらかじめ見ておくことで安心できるかなと思います😊🌟✨
その他、よく出てくる単語としては、保険を契約するときに、保険プランとして、HMO、POS、EPO、PPOなどが記載されていることがありますが、これは、保険の形態でざっくり言うと「かかりつけのお医者さんを決めるか」などで保険料が異なります。
HSAは医療費に使うために自己資金をプールする口座などですが、この辺の説明は他にわかりやすいサイトがあるので割愛します😊
余談ですが、アメリカ赴任、旅行、留学などで一時的に海外旅行保険を契約する場合には、おそらく妊娠・出産は保険適用対象外になるかと思うので、ちょっとだけだから大丈夫だろうと思っていると破産するような高額医療請求がくるので注意が必要です❗️❗️